
時計技師や時計職人が発明
小さな箱から流れ出るメロディにハッとし、シリンダーが一回転するわずか数秒の間になつかしい情景が浮かんでは消え、繰り返されるメロディにドラマが繰り広げられていく。心はときを刻むのを忘れ、そしてときに涙することも……橋本勇夫さんのオルゴールにはそんな発見があります。
「オルゴール」というロマンチックな名まえの由来は、オランダ語やドイツ語でオルガンを意味する「orgel」(オランダ語のオルヘル、ドイツ語のオルゲル)だそうです。オルゴールには、円筒型をした金属(ドラム)にピンを取りつけた「シリンダー・オルゴール」と、円盤状のものに穴をあけた「ディスク・オルゴール」とがあります・・・
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1枚の金属板が、カップに、盃に、茶釜に、香炉に
轆轤(ろくろ)にセットした円形の金属板と型。平らな金属板を回転させて「へら棒」と呼ばれる道具をあてがいます。すると、あれよあれよ、という間に平らだった金属板が美しい曲線を描きます。そのさまは、まるで手品のよう。
「へら絞り」というのは、金属板に「へら棒」と呼ばれる道具を押し当て、型に沿って成形していく伝統的な技法のこと。浅野盛光さんは宮内庁にも作品を納めている、その道の第一人者です。「風光」の号も持ち、これまで、茶釜や香炉などの茶道具、仏壇や神棚の道具、ワイングラス、徳利や盃、それに優勝カップやトロフィーなど、ありとあらゆるものを制作してきました・・・
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フライリールはライン収納のための道具
釣りで使用されるリールのうち、最も歴史が古いのはフライフィッシングなどに使われる片軸受けタイプだそうです。フライフィッシングといえば、フライロッド(竿)のしなりとフライラインの重さをいかしたキャスティングのスタイルでよく知られています。目当ての魚やその魚の生息地に合わせて選ぶフライ(毛ばり)は数百万パターンもあるのだそうです。
さて、では、ここで登場するリールはどんな役割を持っているか……というと、フライラインを収納すること。フライフィッシング専用のラインは、ほかのラインより少々重く、塩化ビニールでコーティングされていて、太さも均一ではありません。フライリ・・・
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使っていて心地よい!使っていて楽しい!
鞄職人、板垣航二さんが満を持して1991年に創業した「鞄工作社いたがき」。その歴史は「ティピーリュック」から始まりました。ネイティブ・アメリカンの移動式住居「ティピー」をモチーフにした個性的なシルエットで、肩にかけやすく、出し入れしやすく、中に入れる量によって留め具の位置が選べる、という工夫がいっぱいの楽しいリュック。2009年に第9回「ふくしま特産品コンクール」工芸の部で「ふくしま特選品大賞(福島県知事賞)」を受賞したこのリュックは、ものづくりへの情熱が詰まった、「いたがき」の原点ともいえる作品です。
ステッチの曲線ひとつにまで、手仕事のなせる技、持て・・・
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江戸の町人文化が育てた友禅
友禅というのは、貞享年間(1684〜1687)に扇絵師・宮崎友禅斎が始めた布に模様を染める技法のひとつ。京の都から伝わったこの技法が江戸で広まったのは文化文政のころといわれています。時代は町人文化の爛熟期。しかし、幕府の通達により、町人の生活は食べるものから着るものまで、じつに細かく規制されていました。江戸っ子たちは手の込んだ友禅染めを駆使しつつ、表は地味に、そのかわり裏地に金銀をあしらうなどして、洒落っ気を発揮。こうして雅できらびやかな京友禅とは趣の違う、江戸友禅が生まれました。色数は抑えめで一見渋め。でも、だからこそ、落ち着いた色味と粋な柄ゆきは、時代を超え、世・・・
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