430年あまり前に李氏朝鮮から伝わった陶芸技法がそのまま受け継がれる唐津焼。そのため作陶技法は多岐にわたり、個性的な作品が多いことでも知られています。WAZAMON職人館ではこのたび、探究心にあふれ、唐津焼第三世代を代表する作陶家として注文されている岡本作礼さんを、佐賀県唐津市に訪ねました。
「地元の素材で土着性の強い作品をつくりたい」と、山岳信仰の霊山とされた作礼山の中腹に窯を構える岡本氏。「下処理や準備、そんな目に見えない仕事を大事にしないと納得いくものはできません」と語る彼の作品には土と、木と、火のエネルギーが宿っています。おおらかで繊細、端正であたたかい。そんな岡本唐津を生み出す「可能性のかけ算」とは?