江戸の粋、京の雅 昔話「舌切り雀」にも登場する葛籠(つづら)。葛籠とは、簡単にいえば竹で編んだ蓋つきの籠。通気性に富み、表面に塗る漆や柿渋に抗菌・防虫・防腐作用があるため、大切な衣類や紙製品を保存するのに最適であるとされてきました。形や大きさはさまざまで、用途に合わせて製作されることも少なくありません。ものを収納する道具として、箪笥よりも古くから使われてきた生活道具のひとつです。 京都東山区。東大通と五条通が交差するあたりに渡辺商店はあります。その作業場で葛籠を作り続ける三代目、良和さんの名刺には、その取り扱いの品について「衣裳・呉服・茶道具用・相撲明荷・文楽・歌舞伎・其ノ他張籠一式」と書かれ・・・ 続きを読む!
ブラシとハケは違います。 ブラシは漢字で書くと「刷子」。板に穴をあけて、その穴に獣毛を植え込んだものをいいます。毛は糸や針金などで二つ折りにして穴に植え込みます。こうすると毛の根もとの部分が上になり、ある程度のかたさがでます。だから、ブラシはほこりを払ったり、汚れを洗い落としたりするための道具として使われることが多いのです。 これに対してハケ(刷毛と書きます)は、毛先を平らに揃えて2枚の板ではさんで糸などで結わえて固定したもの。毛先がやわらかいので、おもに塗ったり、はいたりするときに使います。ちなみに、桶やまな板をゴシゴシこすり洗いするようなときに使うタワシ(束子)は、かたい植物の繊維などを一・・・ 続きを読む!
徳利も、お酒も「すず」と呼んだ時代が 金、銀、銅、鉄、鉛、水銀とともに「古代七金属」に数えられる錫(すず)の歴史は古く、現存する世界最古の錫製品は古代エジプトの遺跡から出土した『巡礼者の壺』といわれています。日本に錫製品の製法技術が伝わったのは1200〜1300年前。お茶やお酒の器として用いられることが多く、古くは御神酒徳利じたいを「すず」と呼ぶことがあったといわれ、宮中では今もお酒を「おすず」ということがあるそうです。 錆びない、朽ちない金属なので縁起がよいとされ、繁栄を願う贈答品としても人気の高かった錫製品。錫の採掘が始まったのは飛鳥時代ともいわれ、長く日本各地で採掘されていましたが、昭和・・・ 続きを読む!
使っていて心地よい!使っていて楽しい! 鞄職人、板垣航二さんが満を持して1991年に創業した「鞄工作社いたがき」。その歴史は「ティピーリュック」から始まりました。ネイティブ・アメリカンの移動式住居「ティピー」をモチーフにした個性的なシルエットで、肩にかけやすく、出し入れしやすく、中に入れる量によって留め具の位置が選べる、という工夫がいっぱいの楽しいリュック。2009年に第9回「ふくしま特産品コンクール」工芸の部で「ふくしま特選品大賞(福島県知事賞)」を受賞したこのリュックは、ものづくりへの情熱が詰まった、「いたがき」の原点ともいえる作品です。 ステッチの曲線ひとつにまで、手仕事のなせる技、持て・・・ 続きを読む!
生きている人のためのお守りです。 数珠(じゅず)とは穴を開けた珠に糸束を通して輪にしたもので、その起源は古代インドにあるとされ、バラモン教で用いられたものが原型となっているというのが通説。それが仏教に取り入れられ、中国を経由して、飛鳥時代に仏教伝来とともに日本に伝わったとされています。梵名は「アクシャ・マーラー」。「アクシャ」とはものをまっすぐに貫くという意味で、「マーラー」というのはものを糸でつないで連ねたものを意味するとか。宗派によって長さや形が微妙に違い、使い方も首にかけたり、手にかけて音を立ててもんだり、珠(たま)を爪繰ったりといろいろです。 ということで、当然といえば当然なのですが、・・・ 続きを読む!